ご挨拶
この度、第9回国際放射線神経生物学会大会を、私どもの教室の主催で長島温泉ホテル花水木にて開催させていただくことになりました。本学会は、新たな学術分野である「放射線神経生物学(Radiation Neurobiology)」における研究を推進しており、主に神経系に対する放射線の影響を基礎から臨床にわたって広く探索し、医学の発展に寄与することを目的としています。ただし、従来の放射線生物学、神経生物学、神経科学、神経生理学、放射線腫瘍学、脳神経外科学などの分野からの研究も、「放射線神経生物学」の発展に繋げる目的で推進しております。
放射線治療では、粒子線治療や高精度X線治療などが目覚ましく進歩し、様々な病変に対して侵襲性が低い根治的治療が可能となってきました。その一方、放射線照射により神経系細胞や組織に引き起こされる様々な事象の発生メカニズムや、神経系に特有な現象の有無などは未だ十分に明らかにされていません。また、地上や宇宙空間での放射線被ばくや医療被ばくに対する社会的関心が高まっていますが、このような環境放射線が長期間にわたって中枢神経系へどのような影響を及ぼすかどうかを解明することもこれからの課題です。この学術大会では、放射線神経生物学の研究の発展のために、放射線、神経科学、生物学のいずれかに関係する講演や発表を募集いたします。
この学術大会では主に第一線で活躍されている神経生物学者、放射線生物学者、神経科学者、放射線腫瘍医、脳神経外科医らが一堂に会して交流し議論を行います。また本大会は、海外からも著名な研究者を招聘することで最新の知見を得ることができる場となっており、第9回の今回は、一般参加者として基礎または臨床研究に携わる研究者、医師、大学院生など多くの参加を期待しております。
今回は、長島リゾートという東海地区最高のリゾート地での開催となりますので、会員・参加者の親睦をさらに深めることも本学会の目的です。周囲には温泉施設・湯あみの島、長島スパーランド、アウトレットモール・ジャズドリーム長島などがあり、夕方には少しゆっくりとくつろげる時間も設ける予定です。ご参加の方々には、15日(金)の夜は隣接するホテルオリーブに宿泊していただきたいと思います。つきましては本学会の開催に当たり、格別の御理解とご協力を切にお願い申しあげる次第でございます。
平成30年4月
第9回国際放射線神経生物学会大会
大会長 芝本雄太
名古屋市立大学大学院医学研究科 放射線医学分野